第29回日本産業衛生学会全国協議会 企画運営委員長  黒 澤  一  
           東北大学大学院医学系研究科産業医学分野教授
           東北大学環境・安全推進センター労働安全衛生室長

 

 


 この度、第29回日本産業衛生学会全国協議会を2019年9月12日(木)から14日(土)を会期とし
て、仙台国際センターを会場に開催させていただくことになりました。
日本産業衛生学会は1929年に設立された歴史ある学会であり、現在、産業医である医師をはじめ
看護師、保健師、歯科医師、作業環境測定士など多彩な職種で構成された計8000人弱の会員数を
有し、厚生労働省本医師会等とともに、わが国における働く人の安全と健康管理について
主導的な役割を担っています。
 昨今、「働き方改革」など産業保健分野の変革が政府によって推進されておりますように、日
本産業衛生学会が果たす社会的な役割への期待が高まりつつあり、その早急な対応が大きな課題
となっております。特に、過労死等への対策などの過重労働対策、治療と職業生活の両立支援、
メンタルヘルス対策などの分野において産業保健スタッフの果たす役割が大きくなっており、実
践的な観点から学術的交流を深める本協議会を意義あるものにしていかなくてはいけないと強く
感じております。働く意志の尊重、あるいは働くためのモチベーションの形成などの視点から、
今回の協議会のテーマを「“働きたい”を支える産業保健」といたしました。

 現在、関係各位にご協力を賜りながら鋭意準備を進めております。開催にあたり、皆様方のご
支援ご援助をお願い申し上げたく存じます。なにとぞ本協議会の趣旨にご理解、ご賛同をいただ
き、ご検討を賜れば幸甚に存じます。

                                       


     

  運営実行委員長                 菅 原  保
                 医療法人健友会 本間病院院長

 






 第28回全国協議会では「働き方改革」の法改正を受けて、各方面の意見
伺いながら産業保健活動をすすめていく立場から積極的な意見交換が
われ、国が提起しているこの改革に産業医、産業保健職として現場の労者とどう関わっていくか、
どのように支援を行っていくかという課題がり明らかになりました。

 その一方で、働きたくても働けない、働き続けられない、治療と職業生活両立支援に関連する課題
が少子高齢化、中高年労働者の増加、女性労働の起用、ダイバーシティーの重視などによりますます
重要になってきています。
 東北地方は全国にも先駆けて少子高齢化と人口減少社会が進行しており、労働者の確保と可能な限
働き続けてもらうことが地方存続のためにも重要課題となっています

 すべて労働者が“幸せに働き続ける“ために、そんな思いを込めて今回のテーマは「“働きたい”を支
える産業保健」としました。
 企業間格差、地域格差、健康格差がある中で、すべての労働者が産業保健サービスを受けられるよ
う、時に生涯にわたる健康づくりができるよう、すべて人々が“幸せに働き続ける”ために、活発な意
見交換をしたいと考えています。
 初秋の東北、仙台へ是非おいで下さい。皆様の積極的な参加をお願いいたします。